お知らせNews

健康情報 夏は、痛風が起こりやすいってホント!?

夏の代表的な健康トラブルは熱中症ですが、それ以外にも夏になると起こりやすい病気があります。
その一つが痛風です。
以前にも発症した人や尿酸値が高めな人は特に注意が必要です。

汗をかきやすい夏は尿酸値が上がりやすくなる

痛風は、尿酸が体内に増えすぎて限界を超えることで発症する病気です。その特徴的な症状は、足の親指の付け根などに起こる激しい痛み(痛風発作)です。
痛風の原因となる尿酸はプリン体からつくられます。プリン体は、私たちの体を構成する細胞の核にある核酸(DNAやRNA)の主成分であり、また体を動かしたり脳が活動したりするためのエネルギー源となる物質です。尿酸は、プリン体が含まれる食品を食べることでも体内に取り込まれます。
通常、プリン体は肝臓で分解されて尿酸になり、尿や便とともに排泄されます。その結果、体内の尿酸量は一定に保たれています。ところが何らかの原因によって尿酸の産生量が増えたり排出量が減ったりすると、体内の尿酸量が増えてしまいます。
特に夏は発汗などで体内の水分が失われ、血中の尿酸濃度が上昇しやすくなります。また、プリン体を多く含むアルコール飲料を摂取する機会も多くなりがちです。こうしたことから、暑い季節は尿酸値が高くなり、痛風発作が起こりやすくなるのです。

腹八分目の食生活や有酸素運動を習慣化しよう

痛風を防ぐには生活習慣の改善が大切です。食生活では腹八分目を意識しましょう。エネルギーの摂りすぎは肥満を招く原因になります。
肥満(特に内臓型肥満)の人は痛風になりやすいことが知られています。レバーや魚の干物など、プリン体を多く含む食品を摂りすぎないこと。また果物に多く含まれる果糖にも尿酸を増やす作用があります。
よく、ビールにはプリン体が多く含まれるのでよくないといわれますが、ビールに限らずアルコール自体に尿酸値を上昇させる作用があるので、アルコールは控えめにしましょう。こまめな水分補給も忘れずに。尿量を増やし、尿酸の排泄を促します。特に夏場は、少なくとも1日1.2Lの水分を摂取しましょう。
運動は、ウォーキングや水泳、水中ウォーキングなどの有酸素運動がおすすめです。激しい運動は尿酸値を上昇させやすいので避けましょう。
また、強いストレスを感じると交感神経が活発になり、尿酸の産生量が増えると考えられています。好きな音楽を聴くなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

進行すると腎機能障害などさまざまな合併症の危険が

痛風発作が繰り返し起こっている状態を放置すると、発作が治まりにくくなります。さらに進行すると、腎機能障害や尿路結石、高血圧症など、さまざまな合併症を引き起こすリスクが高まります。健康診断などで尿酸値が高いと指摘された場合は、早めに受診しましょう。

痛風に関してわからないことがあるときは、薬局の薬剤師に気軽にご相談ください。