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研修 「笑顔で気働き」 加賀屋 楠様 講演会開催

「笑顔で気働き」という演題で「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で36年連続1位を獲得している老舗旅館、加賀屋の楠峰子様のご講演を拝聴致しました。
今年はアイアイファーマシー20周年の節目の年で、社員旅行でこの加賀屋旅館に泊まります。
そこで、旅館のシニアマネージャーをされている楠様にご講演をご依頼致しました。


医療業界ということですが、旅館と同じく患者様を相手にするサービス業の一面もございますので、医療人として患者様をお迎えする心構え、相手の立場に立ったサービスについて大変興味深いお話を頂けました。


いくつかそのお話をご紹介させて頂ければと思います。

●「おもてなし」表も裏もない「表無し」。
お客様をお迎えするのに見えるところだけ掃除して綺麗にしておけばいいわけではない。
見えない社員用の廊下や窓もピッカピカにしておいてこそ、お客様をお迎えする心構えが整ったと言える。

●「おもてなしとは気づきの多さ」
お客様の半歩先を見たおもてなしを。お客様をただ遠くからぼーっと眺めていたってお客様が何をして欲しいのか、何をして欲しくないのかはわからない。傍に来て会話を通して雰囲気、身近な行動に目を見張り、気付くことで相手のニーズをキャッチできる。気付きが多ければおもてなしできる。そこに新人ベテランは関係ない。

●心は目に見えない。でも心遣いなら目に見える。思いは見えない。でも思いやりは目に見える。思っているだけではだめ、行動をおこし、しっかり態度で示す。

●サービスの本質とは「正確性」と「ホスピタリティー」これらを少しも欠けずに全うしてこそお客様から感激と満足感をひきだすことができる。

●日本の国鳥を御存じだろうか?鶴? 鴇(トキ)?正解は雉(キジ)。なぜか?国鳥に選ばれるこんな逸話がある。
あるとき子育て中の雉が山にいた。その山は火事になり、多くの動物たちがその山から避難していった。他の鳥に「早く逃げろ」と急かされるも「自分の子を捨てて逃げる親がどこにいる!」と留まった。ようやく火が消えると雉の親鳥は焼け死んでいたが、その下に匿われていた子供たちは生きていた。この雉の真心こそが日本の国鳥たる所以だ。
親が子を大切にする。子が親を大切にする。お客様を家族だと思いなさい。そして自分に何ができるかを考えておもいやりのあるお声掛け、おもてなしをしなさい。

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●「おもてなしとはチームプレー」 結婚披露宴を終えてお褒めの言葉を頂いた。年配の男性が写真をテーブルに立てかけていたのだが、「この写真はどなたですか?」と気付いて聞いてくれたのが嬉しかったと。詳しく伺うと、それは去年亡くなった妻の写真。本当は一緒に招待され隣に座るはずだった。孫娘をよく可愛がっていたので見せてやろうと思ってテーブルに写真を置いていた。
これには写真に気付いたスタッフだけでなく、お花を準備した人、調理場で陰膳を作ったスタッフ、椅子を用意したスタッフ、会場内でみんなで声を掛けて何ができるかをきっと相談したに違いない。おもてなしとはチームプレーなんです。

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大変気づきの多い、日常に密接した講演会でした。
日々の業務に反映し、患者さまから健康な笑顔を引き出し、安心して医療サービスを受けられるようこれからも精進して参ります。